こんにちは!
本日は「応用情報技術者」の受験方法、出題範囲、勉強の仕方、などを紹介します。
難易度が高く取得するメリットは非常に大きいです!!
(参考)筆者プロフィール
理工系大学院卒業。学生時代の専門は物理。
非ITメーカー開発業務従事。一般的なITの知識はあるがITを専門的に学んだことはない。
2021年秋季応用技術者合格。ITパスポート、基本情報技術者保有。
今後は自分の専門性を鑑みてシステムアーキテクト、エンベデッドシステムスペシャリストを受験予定。
本記事の対象
・応用情報技術者を受ける人
⇒ 本記事にて私の勉強法等記載しますので参考にしてください!
・応用情報技術者を受けようか検討している人
⇒ この記事を読んでみて判断材料にしていただければ幸いです。
・応用情報技術者を知らない人
⇒ この記事を通して知っていただければ嬉しいです。
目的
・応用情報技術者のレベル感をつかんでいただく。
・メリットを紹介する。
・勉強方法を提案する。
概要
情報処理技術者試験は、「情報処理の促進に関する法律」に基づき経済産業省が、情報処理技術者としての「知識・技能」が一定以上の水準であることを認定している国家試験です。
情報システムを構築・運用する「技術者」から情報システムを利用する「エンドユーザ(利用者)」まで、ITに関係するすべての人に活用いただける試験として実施しています。特定の製品やソフトウェアに関する試験ではなく、情報技術の背景として知るべき原理や基礎となる知識・技能について、幅広く総合的に評価しています。
※IPAのHPより抜粋 https://www.jitec.ipa.go.jp/1_08gaiyou/_index_gaiyou.html
内容
午前、午後の二段階にて合否を決定
午前は選択問題で、午後は記述+選択問題。
基本情報技術者と異なり、午前免除などはなく、落ちれば再度午前から受験となります。
時期
年に二回、4月と10月です。
ITパスポートは会場を選べば比較的一年中受けられますが、
応用情報技術者は年二回しかチャンスがありません。
難易度はそれなりに高いので、一回落ちると非常にやる気がそがれるかと…
(私は運よく一発で受かりましたが、落ちてたら心折れてたかも…二度と受けたくねえ…)
難易度
IT業界の方 ⇒ やや難
非IT業界の方 ⇒ 難
応用情報技術者は「レベル3」に該当する試験区分にあたります。
IT業界では新人~中堅程度のレベルの内容となっています(合格率約20%)
合格率20%といえどほとんどが基本情報技術者(合格率20%)を潜り抜けてきたIT業界の方が受けるため、非IT技術者にとっては難易度はかなり高いと思われます。
IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:試験制度:試験区分一覧
試験範囲
下記の3つの領域から出題されます。
基本的にはITパスポート、基本情報技術者と同様の範囲となっています。
・テクノロジ
・マネジメント
・ストラテジ
テクノロジは基礎理論からソフトウェア、ハードウェアの知識、およびシステム構成までが範囲です。
マネジメントはプロジェクトの進め方など、ストラテジは経営戦略や法務などが範囲となります。
※シラバス
syllabus_ap_ver6_2.pdf (ipa.go.jp)
メリット・デメリット
メリット
下記の方は本資格を取るメリットは非常に大きいです。
※基本的には基本情報技術者と同じ内容なので、基本情報技術者の記事も参考にしてください。
・学生の方
・IT業界の若手の方
・非ITのエンジニアの方(これは私に該当)
学生のうちにこの資格を取る意味は非常にあります。
ITの知識だけでなく、プロジェクトの進め方なども学べます(これはITに限った話ではありません)。
ただし、まずはITパスポート、基本情報技術者を受けることをお勧めします(特に情報系専門ではない方)。
IT業界の方で高度情報処理技術者を見据えている方は、応用情報技術者を取っておくと高度試験を受ける際に午前Ⅰ科目が免除となります(二年間)
高度は科目によっては論文が課されるため、科目免除は非常に大きなアドバンテージとなります。
最後に非ITエンジニアの方
ITの体系的な知識を持っているということは非常にアドバンテージになります。
基本的に非ITエンジニア界隈では情報系の知識に苦手意識を持っている人が多いです。
そんな中で「アイツはITに強い」という立ち位置を確立するとおいしいかと。
そのために知識を身に付けるのとその証明のためにこの資格を取るのはかなり有用と思われます。
転職に関してですが、応用技術者を取った後に「電気電子系でITに強い人材」ということでいくつかオファーをいただきました。
ハード系の技術者がITに強いのは非常に強みになるようです。
デメリット・注意点
IT業界で十分経験を積んでいる方は、昇格などで必須でない限りはとらなくてよいと思います。
多分受かりますし、受かったところで転職に有利になるとは思えません。
また、全くのIT未経験者が応用情報技術者から受けるのはお勧めしません。
ぶっちゃけ難しいですし、基本情報でしっかりアルゴリズムとプログラミングに向き合ってから受けることをお勧めします。
個人的には基本情報持たずに応用情報だけ持っている人は「プログラミング、アルゴリズムからやりたくなかったのかなー」って思ってしまいます。
勉強方法
勉強始めるにも「戦略」が大事だと考えています。
下記参考にして勉強計画考えてみてください。
※ただ単に資格がほしいだけ、という人には向いていないかもしれないです。捨て問なしで結構がっつり勉強しています。
スケジュール
日程を書いても各自ペースがあると思うので、テキストの進め方ベースに説明します。
基本思想として、どんなテキストでも3周しないと身につかないと考えているので、時期によってテキストの重み付けをしつつ、日割りで3周終わるように計画しています。
正直、最初の一周はかなり苦痛ですが、概要をつかめるようにまずは進めていきましょう。。。
初期(半年~4か月前)
とにかく「全体感」をつかむ時期です。
全体の範囲はどうなのか?難易度はどんなものか?を初期に把握します。
できれば基本情報技術者を取っておくのがベター。
- 動画 40% 一回流し見する(基本情報受かってからすぐの人は合格教本だけでOK)
- 合格教本 40% 3周予定で日割りで進める。
- 過去問・戦略 0%
中期(4~2か月前)
知識を定着させます。
この時期は総合的なテキストにてひたすら理解と知識を詰め込むことに注力します。
- 動画 0%
- 合格教本 100%
- 過去問・戦略 0%
後期(2か月~直前)
この時期は実際に問題を解きます。
とはいえ、テキストも並行して細く進めて定着を図ります。
- 動画 0%
- 合格教本 30%
- 過去問・戦略 70%
ちなみに、「戦略」とは…
- 午後の選択問題をどの問題に絞るか? → 基本的には全ての問題を網羅しておき、直前2週間で絞るのがベター。時間がなければ決め打ちで選んでおく。
- 一問にどれだけ時間をかけるか? → 単純に「時間÷問題数」で一問にかける時間を決めておく。時間がなくて解ける問題に手が出せなかった、ということがないように。
の二点です。まずは楽せずすべての問題に対策しておき直前に戦略を練りましょう。
テキスト
基本的には早い時期から合格教本やって、直前に過去問眺めながら午後の選択問題決めるって感じで進めてました。
全体把握1: 動画サービス
まずは書籍からではなく、動画にて全体感をつかむとその後の勉強がぐっと楽になります。
ちなみにオススメは下記の二つ。
- Youtube
- Udemy
Youtubeには膨大な量の情報が無料で得られるのでそのメリットは大きいです。
一方で、情報が玉石混合なところがあります…
Udemyは世界最大級のオンライン学習プラットフォームです。
有名どころだと「Coursera」などもありますが、日本語で提供されていて内容も充実しているのでおすすめできます。
こちらは専門家ががっつり講座を作って提供してくれているので内容の信頼度は高いと感じます。
資格対策に限らず様々な講座を提供しています。
たまにセールをやっていてセール中は通常時の1/10程度で購入できることもあります。
値段が高いからやめておこう…、といわずにまずはセールになっている講座から試してみてください!
全体把握2: 合格教本(または同様の総合的なテキスト)
これは応用情報技術者の午前午後の範囲を一通り網羅しています。
少なくとも3周することをお勧めします。(私はこれで一通り試験範囲を理解しました。)
ただし、参考書なので問題が少ないです。過去問演習は必要です。
「合格教本は分厚過ぎて吐き気がする」って人はこちらもおすすめです。
こちらのシリーズは他の情報処理技術者試験のテキストも出しており評判も良いです。
過去問演習: 過去問道場
情報処理技術者試験の過去問を入手するにはこちらの「過去問道場」がおすすめです。
過去問がダウンロードできることに加え、その他の試験の情報が載っています。
他の情報処理技術者試験でも活用してみてください。
またWebアプリ版もあるのでスマホでポチポチできます。
(ただ、記述問題に関してはしっかりと机上でやるように…)
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今後、ITの知識はどの業界、職種でも必須です。逃げずにこういった資格で網羅的に勉強するのは非常におすすめです。
(実際、私は情報系の業務にアサインされましたし、業務への理解が非常に深まりました。)
本記事が参考になって応用情報技術者へのモチベーション上がれば幸いです。
以上、お読みいただきありがとうございました!