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高度情報処理技術者:システムアーキテクト(SA)とは?勉強方法は?

こんにちは!

本日は「システムアーキテクト」の受験方法、出題範囲、勉強の仕方、などを紹介します。

高度情報処理技術者で「システムアーキテクト」を対象とした論文形式を含む試験です。

(…システムアーキテクトって何ですか?)

 

 

(参考)筆者プロフィール

理工系大学院卒業。学生時代の専門は物理。

非ITメーカー開発業務従事。一般的なITの知識はあるがITを専門的に学んだことはない。

2022年春期システムアーキテクト合格。ITパスポート、基本情報技術者、応用情報技術者保有。

2022年秋期エンベデッドシステムスペシャリストを受験予定。

 

 

本記事の対象

 

 

・システムアーキテクトを受ける人
⇒ 本記事にて私の勉強法等記載しますので参考にしてください!

・システムアーキテクトを受けようか検討している人
⇒ この記事を読んでみて判断材料にしていただければ幸いです。

・システムアーキテクトを知らない人
⇒ この記事を通して知っていただければ嬉しいです。

 

目的

 

・システムアーキテクトのレベル感をつかんでいただく。

・メリットを紹介する。

・勉強方法を提案する。

 

 

概要

 

  • 情報処理技術者試験

情報処理技術者試験は、「情報処理の促進に関する法律」に基づき経済産業省が、情報処理技術者としての「知識・技能」が一定以上の水準であることを認定している国家試験です。
情報システムを構築・運用する「技術者」から情報システムを利用する「エンドユーザ(利用者)」まで、ITに関係するすべての人に活用いただける試験として実施しています。特定の製品やソフトウェアに関する試験ではなく、情報技術の背景として知るべき原理や基礎となる知識・技能について、幅広く総合的に評価しています。

※IPAのHPより抜粋 https://www.jitec.ipa.go.jp/1_08gaiyou/_index_gaiyou.html

 

  • システムアーキテクト対象者像

高度IT人材として確立した専門分野をもち、ITストラテジストによる提案を受けて、情報システム又は組込みシステム・IoTを利用したシステムの開発に必要となる要件を定義し、それを実現するためのアーキテクチャを設計し、情報システムについては開発を主導する者

※IPAのHPより抜粋 https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/sa.html

 

システムアーキテクトとは超ざっくりいうと、「ITを駆使したシステムとそれに付随するもの全体の設計をできる人」です。

具体的には「銀行のATMシステム」とか「業務改善ツール」とか「橋梁の老朽化モニタリングシステム」とかです。たぶん。

なんでもありです。何らかのシステム導入を主導したことがあればOK。

 

内容

午前I、午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱの各段階にて採点が行われます。

例えば、午前Ⅰ落ちたらそれ以降の採点はしてもらえません。

 

- 午前Ⅰ 選択式

応用情報の午前相当の内容。応用情報 or 他の高度試験合格済であれば免除。

 

- 午前Ⅱ 選択式

システムアーキテクトの内容に特化した選択式。これはテキスト以外にもアンテナ張って勉強していないと難しいです。

(私はわからない用語がたくさんあってギリギリでした…)

 

- 午後Ⅰ 記述式

形式としては応用情報の午後と同等(応用よりもちょい長くてむずいかも。)。内容はシステムアーキテクトに特化した内容。

しっかりと過去問に取り組むことが重要。

 

- 午後Ⅱ 論述式

論文形式。実務の内容に置き換えて解答する。

「論文の書き方」を身に付けること。ノリでいけると思うと落ちます。

勉強時間はそこまで多くなかったですが、

「論文の書き方」「ロジック」にはこだわって準備していたので、そこを評価してもらえたかと。

 

時期

年に一回(春、4月)。

コロナ前は秋に開催されていたようですが、半期ずれて春になったようです。

また、受験申し込みは同年の1月です。

申し込みから受験まで時間がないので、申し込み前から勉強を進めておくことをお勧めします。

 

難易度

 

システムアーキテクトの実務経験あり ⇒ やや難

システムアーキテクトの実務経験なし ⇒ 難(というか受けなくていいかも?)

 

※IPA HPより抜粋 https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/seido_gaiyo.html

 

 

システムアーキテクトは「レベル4」に該当する試験区分にあたります。

午後Ⅱでは実務経験を問う論述問題もあり難易度は高めです(合格率約15%)

私は非ITの製造業ですが、機械学習を用いたシステムの開発・導入経験があるため論述のテーマはありました。

一方で、実務経験がないと想像で論文を書かなければいけないので難易度上がります。調査と妄想力が問われます。

IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:試験制度:試験区分一覧

 

 

試験範囲

 

このブログ書き始めて初めて試験範囲見ましたけどめちゃめちゃ範囲広いっす。

ざっくりいうと「システムの企画・立案・設計・導入・運用、あとは契約関連もできるようにしておいてね」って感じですね。

詳しくはシラバス参照してみてください(知らなくても大丈夫です)。

 

※シラバス

https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/_index_hanni_skill.html#syllabus

 

 

メリット・デメリット

 

 

メリット

 

勉強から合格まで踏まえて下記の4点のメリットがあります。

  • システムの要件定義から運用までの流れを理解できる。
    要件定義から運用まで理解できるようになります。
    この流れがわかると各フェーズでのすべきこと、意識すること、が分かるようになります。視野が広がる。
  • 自分の業務を振り返れる(経験として熟成できる)。
    論文を書く上で自分の業務を振り返らなければなりません。
    元々システムアーキテクトとして意識していなかった業務に関して理解が深まり経験が血肉となる感覚がありました。
    自分の業務を俯瞰する意味でも非常に有意義でした。

 

  • システムアーキテクト、その他上流工程の転職オファーが来るようになる。
    これは意外なメリットでしたが、ITコンサルや事業会社のシステムアーキテクトのオファーが増えました。びっくり。
    ぶっちゃけITガチガチの経歴ではないのでそういった業界に飛び込む気はありませんが、自分の選択肢が増えたことで自信が付きました。
    高度情報処理技術者すげえ

 

  • コスパよい
    やるべきことをやれば勉強時間短くて済みます。
    時間コストと金銭面コストに対しての対価は基本情報、応用情報よりも多い気がします。
    (個人的には基本情報と応用情報は二度と受けたくない…)
    論文対策(午後Ⅱ)とシステムアーキテクトに特化したキーワード(午前Ⅱ)から逃げると厳しいかも…

デメリット・注意点

 

デメリットは特にない気がします。

注意点としては下記かなぁと思います。

  • システムアーキテクトの経験なしでの論文対策は苦行。イメージ湧かないと難しい。
    「論文で書けるネタがない」ということであれば早めに最低でも2つほど調査しておくこと。
  • 「システムアーキテクト」って仕事が分かりにくい。
    人に言っても「なにそれおいしいの?」ってなります。確かによくわからない。
    (勉強してみて重要さが分かったし、自分はある意味システムアーキテクトだわって気が付けたのでよかったです。)

 

 

勉強方法

 

 

勉強始めるにも「戦略」が大事だと考えています。

下記参考にして勉強計画考えてみてください。

※ただ単に資格がほしいだけ、という人には向いていないかもしれないです。捨て問なしで結構がっつり勉強しています。

 

 

スケジュール

 

テキスト+論文対策を中心に説明します。

午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰはテキスト中心、午後Ⅱは自分で想定問題を設定して論文の準備を仕込むって感じで進めました。

 

前半(~3か月前)

 

どの試験でも主張していますが、とにかく「全体感」をつかむ時期です。

システムアーキテクトは範囲が広いし内容ももやっとしていてどんな問題が出るかイマイチわからないと思います。

全体の範囲はどうなのか?難易度はどんなものか?を初期に把握します。

 

  • テキスト(午前Ⅰ、Ⅱ、全体の基礎知識) 80%
  • テキスト(午後Ⅰ) 10%
  • 論文準備(午後Ⅱ) 10%

 

まずは総合的なテキストの前半部分(午前Ⅰ、Ⅱ、基礎知識)を中心に取り組みます。

できれば2周くらいしてある程度把握した状態が目標(完璧じゃなくてもOK)。

ぶっちゃけ基礎できてないと午後Ⅰに対応できません。

 

後期(~1週間前)

 

この時期は「基礎知識忘れずに軸足は論文に」という進め方がおすすめです。

(こういうスケジューリングしていないと論文対策せずに本番迎えちゃうので)

 

  • テキスト(午前Ⅰ、Ⅱ、全体の基礎知識) 20%
  • テキスト(午後Ⅰ) 30%
  • 論文準備(午後Ⅱ) 50%

 

直前(1週間前~)

 

直前期は「過去問での総ざらい&戦略」「論文仕上げ」です。

  • 過去問、戦略 50%
  • 論文準備 50%

 

ちなみに、「戦略」とは…

  • 午後の選択問題をどの問題に絞るか? → 基本的には全ての問題を網羅しておき直前で絞るのがベター。時間がなければ決め打ちで選んでおく。
  • 一問にどれだけ時間をかけるか?  → 単純に「時間÷問題数」で一問にかける時間を決めておく。時間がなくて解ける問題に手が出せなかった、ということがないように。

の二点です。まずは楽せずすべての問題に対策しておき直前に戦略を練りましょう。

 

テキスト、勉強方法

 

 

基本的には早い時期から総合的なテキストやって、早いタイミングから論文の素材集め進めてました。

 

総合的なテキスト「ALL IN ONE パーフェクトマスター システムアーキテクト」

 

基本情報、応用情報は「合格教本」にお世話になりましたが、

システムアーキテクトではこの「ALL IN ONE」シリーズを使いました。

「合格教本くらい骨太のやらなきゃ不安…」って思っておりましたが全然十分です。

これで基礎は十分身につきますし、論文の書き方・考え方も理解できます。

一点気になるところは午前Ⅱのキーワードの網羅率が低いように感じました。午前Ⅱ全然わからんかった…

 

 

もちろん、合格教本信者としてはこちらはおすすめです。

アマゾンのレビューはこちらの方が良かったです。

ただ、隔年くらいで改定されているようなので次出るのは来年くらいかと!

(内容あアリ変わらないと思いますが)

 

 

 

 

論文対策 → 別途記事書きますごめんなさい

 

論文対策に関しては別途書かせてください。

というのも、めっちゃ長くなりそうなので(もう疲れたし長くなっちゃった)

自分が意識していた論文の書き方は全ての試験論文に適用可能なのでがっつり書かせていただきます。

 

 

まとめ

 

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

今後、ITの知識はどの業界・職種でも必須です。逃げずにこういった資格で網羅的に勉強するのは非常におすすめです。

(実際、私は情報系の業務にアサインされましたし、業務への理解が非常に深まりました。)

 

本記事が参考になってシステムアーキテクトのモチベーション上がれば幸いです。

以上、お読みいただきありがとうございました!

 

 

  • この記事を書いた人

yama77

長野県出身、東北在住。ここでは、物事の考え方、取り組み方、を皆さんと共有できればと思っております。

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